アート・デザイン

「アマナコレクション展 03 – 笹岡啓子、津田直、松江泰治」のご案内<会期:2019年3月18日~4月26日>

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株式会社アマナ 2019年03月15日 17時15分

Remembrance, 2013(C)Keiko Sasaoka

▼開催概要:
「アマナコレクション展 03 – 笹岡啓子、津田直、松江泰治」


会 期 : 2019年3月18日(月) ~ 4月26日(金)
時 間 : 11:00~19:00 (日曜・祝日休)
会 場 : IMA gallery (住所:〒140-0002 品川区東品川2-2-43 T33ビル1F)
  https://amana.jp/company/shops-galleries/imagallery.html
入場料 : 無料
問合せ : TEL/ 03-3740-0303 E-Mail/ imagallery@imaconceptstore.jp

■私たちはどのように世界と向き合い、写真はそれをどう捉えていくのか

アマナコレクション(the amana colletion)は、弊社が2011年にスタートした、日本の現代写真を中心とした企業コレクションです。収蔵作品の永遠のテーマは、「 変わりゆく世界において、私たちは世界にどのように向き合い、写真はそれをどう捉えていくのか 」。私たちの観察力、一方で、“見る”という行為を可能にする技術の進歩によって、私たちが体験する現実のあり方そのものが、変化し続けています。

今回の展示作品で最初に目に映るのは、いずれも、似通った印象のひと気のない風景です。その構図に徐々に視点を移してみると、それぞれの作品が、慎重に考え抜いた独自の手法で撮影していることが判ります。また展示空間全体を見渡してみると、写真家は、その独自の思考を形づくり、観客がそれを体験する方法として、写真プリントという媒体を利用していることに気付かされます。しかし本展覧会では、そのような共通点ではなく、撮影手法の違いを通じて、3人の写真家の固有性に焦点を充てています。

▼作品紹介

最初の作品は、松江泰治の「BER 31119」という作品です。

松江泰治の作品では、世界中のさまざま土地が、被写体に影が生じない順光での撮影や地平線がない構図など、一貫した制作手法によって撮影されています。撮影場所の判別は一見つきませんが、作品タイトルに地名や都市コードが用いられていることに気が付くと、旧知の場所が新たな風景となり交差します。

 BER 31119, 2011(C)Taiji Matsue
 

本展覧会では、2点の作品を並べて展示しますが、それらはまるで、マクロとミクロが呼応する視線そのものを示しているかのようです。松江は形態が持つ表層性を徹底することで、作品の地理的特定を排除していますが、会場中央の壁に展示された笹岡啓子の作品では、場所と時間が明確に提示されています。岩手、宮城、福島で撮影された作品は、3.11の震災と時間的にも距離的にも関連付けられ、今回展示する40点の作品も震災後の時間の流れに沿って掲示しています。

笹岡の作品に対峙して展示されているのが、津田直が中国、モロッコ、モンゴル北部の過疎地で撮影した作品です。これらの土地は、津田が「風の河」と呼ぶ目に見えない透明な帯によって、遠く離れながらも繋がっています。通り抜ける風は霧のすがたで画面に暗示され、その流れに導かれるかのようにふたつの風景が重なりあいます。

  SMOKE LINE #11, 2008(C)Nao Tsuda

これらの作品を通じて、水平線というものを抽象化してみましょう。水平線とは、目に見えながらも誰もがそこに行きつくことができない本質のない存在ですが、それゆえに、私たちは自らの視線と知覚に限界があると気付くのです。そしてまた水平線は、私とその周りの環境との間の距離や関係性をかたちづくる存在でもあります。それぞれの作家が構図の中でどのように水平線を捉えているか、そこから作品のひとつの解釈が生まれてくるでしょう。これらの作品には、カメラ的な意味での決定的瞬間は残されていませんが、すべての露光には作家が伝えようとするものの切実さが刻まれています。今回の3人の写真家たちは、撮影場所を無造作には決めていません。つまり、自らの決意をもとに被写体を選択しながらも、主観を超える新たな風景に出会い、写真としてそれらを表現しているのです。

変わりゆく世界の中で、私たちはどのように世界と向きあい、写真はそれをどう捉えていくのか。 これは、アマナコレクションの収蔵作品に繰り返し見られるモチーフです。見るということと写真 - 観察力や技術の進化とともに私たちの知覚は個々に変容してゆきます。そうして、私たちと世界を繋ぐ新たな現実感もつぎつぎと生まれ続けてゆくのです。

アマナコレクションディレクター: アイヴァン・ヴァンタニアン

Ivan Vantanian, Director, the amana collection

▼アマナコレクション(the amana collection)とは

2011年に株式会社アマナがスタートした、日本の現代写真を中心とした企業コレクション。
現在、日本の現代写真作品の卓越性が表れる約800点の多彩な作品を収めるまでになりました。本コレクションには、既成の概念や視点に疑問を投げかけ、新たな創作への道を開こうとする写真家たちの作品が集結しています。これからもアマナコレクションは、現代写真への認知と理解を高めるさまざまな活動に取り組み、現代、そして未来の日本人写真家の支援を続けてまいります。

■作品数と作家数: 800点/70作家※2019年2月末現在

 ▼作家略歴 (紹介順)

笹岡啓子 Keiko Sasaoka

1978年、広島市生まれ。2002年、東京造形大学卒業。「VOCA展2008」奨励賞(2008年)、日本写真協会新人賞(2010年)、さがみはら写真新人奨励賞(2012年)を受賞。2001年の設立時よりphotographers’ galleryに参加。写真集に『PARK CITY』(インスクリプト、2009年)、『FISHING』(KULA、2012年)など。2012年より冊子シリーズ『Remembrance』(KULA)を刊行。2015年より続編シリーズとして『Shoreline』(KULA)を継続的に刊行中。2012年、「この世界とわたしのどこか 日本の新進作家vol.11」(東京都写真美術館)に参加。

松江泰治 Taiji Matsue

1963年東京生まれ。1987年東京大学理学部地理学科卒業。1996年第12回東川賞新人作家賞受賞。2002年第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2012年第28回東川賞国内作家賞受賞。2013年第25回「写真の会」賞授賞。2006年「JP-22」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡)、2011年「アーティスト・ファイル2011―現代の作家たち」(国立新美術館、東京)、2012年「世界・表層・時間」(IZU PHOTO MUSEUM 、静岡)、2014年「青森EARTH」(青森県立美術館、青森)、札幌国際芸術祭(札幌)、2015年「俯瞰の世界図」2018年「松江泰治 地名事典」(広島市現代美術館、広島)ほか、2014年よりスイス、ポーランド、ドイツの3カ国を巡回したグループ展「Logical Emotion」(ハウス・コンストルクティヴ美術館/クラクフ現代美術館/ザクセンアンハルト州立美術館)など国内外の個展、グループ展、芸術祭等に多数参加。また、東京国立近代美術館(東京)、国立国際美術館(大阪)、サンフランシスコ近代美術館(アメリカ)など国内外多数の美術館に作品収蔵。

津田 直 Nao Tsuda

1976年神戸市生まれ。ファインダーを通して古代より綿々と続く人と自然との関わりを翻訳し続けている。2001年よりランドスケープを中心に撮影を続け、国内外で多数の作品を発表。自然を捉える視線のユニークさと、「写真と時間の関係」という古くて新しいテーマへの真摯な取り組みで、新たな風景表現の潮流を切り開く新進の写真家として注目される。最近では、現代美術のフィールドを越えて、他分野との共同制作や雑誌連載、講演会、特別授業を行うなど活動は多岐にわたる。2010年、芸術選奨文部科学大臣新人賞(美術部門)受賞。大阪芸術大学客員教授。作品集に『漕』(2007年)、『SMOKE LINE』(2008年)、『近づく』[増補版](2009年)、『Storm Last Night』(2010年)、『SAMELAND』(2014年)、『NAGA』(2015年)、『TRIBUTE FROM GREEN FOREST』(2015年)、『IHEYA・IZENA』(2016年)、『Elnias Forest(エリナスの森)』(2018年)など。

▼アートフォトの専門ギャラリー「IMA gallery」 
https://imaonline.jp/imaproject/ima-gallery/
 

IMA galleryのコンセプトは “LIVING WITH PHOTOGRAPHY”。アートフォトのある暮らしをもっと身近に楽しむためのスペースとして、2014年に東京・六本木にオープン、2017年に品川・天王洲に移転しました。尚、併設のカフェ「IMA Cafe」( http://ima-cafe.com/ )では、厳選されたこだわりのコーヒーもお楽しみいただけます。
 


~「ビジュアルコミュニケーションで世界を豊かにする。」アマナは、今年、40周年を迎えます~

株式会社アマナ 会社概要

代表者: 代表取締役社長 進藤博信
所在地: 東京都品川区東品川2-2-43
設 立: 1979年4月
資本金: 10億9,714万円
証券コード: 東証マザーズ2402
売上高: (連結)222億90百万円 ※2018年度12月期実績
従業員数 : (連結)1,022名 ※2019年1月1日現在
事業内容 : ビジュアルコミュニケーション事業
URL:  https://amana.jp/

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