医療・福祉

南スーダン:約700万人が深刻な食糧不足の恐れ【共同プレスリリース】

  • Facebookでシェアする
  • ツイート
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
公益財団法人日本ユニセフ協会 2019年06月18日 11時55分

急性栄養不良に苦しむ生後9カ月のガラン・アコルちゃんを抱く母親。 (2018年11月撮影) (C) UNICEF_UN0272219_Campeanu
急性栄養不良に苦しむ生後9カ月のガラン・アコルちゃんを抱く母親。 (2018年11月撮影) (C) UNICEF_UN0272219_Campeanu

 

【2019年6月14日 ジュバ(南スーダン)発】

 国連の3機関は本日、南スーダンでは過去最多の696万人(人口の61%)が危機的な食糧不足に直面する恐れがあると警鐘を鳴らしました。

 本日、南スーダン政府がユニセフ(国連児童基金)、FAO(国連食糧農業機関)および国連WFP(世界食糧計画)と共同して発表した総合的食料安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase Classification、略称IPC)の最新報告書によると、7月末までに推定696万人が、危機的な食糧不足あるいはそれ以上に深刻な状態(5段階のフェーズのうちフェーズ3、4、あるいは5)に直面すると予測されます。

 推定2万1,000人が極限の食糧不足の状態(IPCの5段階のフェーズのうち最も深刻な「大惨事(フェーズ5)」に、約182万人が「緊急事態(フェーズ4)」に、さらに512万人が「危機(フェーズ3)」に直面すると予測しています。今年1月に予測した5月~7月の間にフェーズ3以上に直面する可能性がある人数と比較して8万1,000人増加し、特にリスクが高い地域はジョングレイ州、レイク州、ユニティ州、北バハル・アルガザール州となっています。

■雨期の遅れ、食糧価格の高騰が、食糧の入手を制限
 2018年は食糧生産量が不十分だったことから貯蓄量が記録的に少ないことに加え、2019年は雨季の始まりが遅れ、“lean season”と呼ばれる農作物の収穫量が減る時期が例年より早く訪れています。さらに、継続的な経済不安、過去数年にわたる紛争、その影響による資源の枯渇、人々の避難生活が、人々から生活の糧を奪い、食糧の入手を困難にしています。昨年の乏しい食糧生産高、治安悪化による市場の混乱、輸送コストの高騰、および通貨の下落による食糧価格の高騰もまた、高いレベルの食糧不安の危機を招いている要因です。

 人々の生活を守るため、そして人々の命を守るために農業生産高を増やすには、緊急かつ規模を拡大した人道支援が必要で、その実施には和平合意の効果的な履行と政治的安定が不可欠です。

 「南スーダンの治安が安定したことで、人道支援のアクセス状況も改善し、1月から5月の間に重度の栄養不良に陥っている子ども10万人以上に治療を提供することができ、その90%以上が回復しています」とユニセフ南スーダン事務所代表モハメド・アヨヤは述べました。「しかし、依然として多くの地域で深刻なレベルの栄養不良が続いており、今後数カ月の間に状況が悪化することが懸念されます」
 

上腕計測メジャーで栄養不良の検査を受けるエリザベスちゃん。 (2018年12月撮影) (C) UNICEF_UN0272252_Campeanu
上腕計測メジャーで栄養不良の検査を受けるエリザベスちゃん。 (2018年12月撮影) (C) UNICEF_UN0272252_Campeanu

■危機への対応
 ユニセフはパートナー団体と協力して、“lean season”の間に、重度の栄養不良に陥っているより多くの子どもに支援を提供するために、主要な2つの方法でプログラムを拡大し、支援規模の拡大を図っていきます。人道支援のアクセスが可能な地域では、ユニセフとパートナー団体が長期的に現地に滞在し支援を提供することが可能です。治安の悪い地域およびアクセスが難しい地域には、統合即応メカニズム(Integrated Rapid Response Mechanism=IRRM)と呼ばれる移動式の緊急支援チームを派遣します。“lean season”の間に、重度の栄養不良の子ども10万人以上に支援を届ける予定です。

* * *

■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org  )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp
  • Facebookでシェアする
  • ツイート
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「公益財団法人日本ユニセフ協会」の新着記事

「医療・福祉」の新着記事

「その他」の新着記事

「医療・福祉」のランキング

「その他」のランキング

ページ上部へ